皆様、こんにちは。

北瀬コウです。


春季高校野球秋田県大会が閉幕しました!

5/26(月)に決勝戦が行われ、能代松陽が12年ぶり2度目の優勝となりました!🎉

早速、結果を振り返ってまいりましょう!


能代松陽が13年ぶり2度目の優勝、明桜を3-2で下す。


試合は初回から動きました。

1回表、昨年からレギュラーの1番 井上(3年)と2番 糸井(3年)のコンビが連打でチャンスを作ると、3番 池川(2年)がセンターへの犠牲フライを放ち、1、2、3番で早くも1点を先制します。


そのウラの能代松陽の攻撃、1番 鈴木(3年)が四球、2番 後藤(3年)が明桜の先発投手 内村(2年)へ打球を放ったものの、内村(2年)が打球を処理出来ず出塁、こちらも泥臭くチャンスを作ります。


その後ランナーを2、3塁へ進めた後、前の試合でサヨナラタイムリー(8回コールド)を放った4番 能登(3年)が、レフトへの犠牲フライで1点、明桜の守備の送球ミスも絡み、2点目を挙げて逆転します。


しかし、明桜も黙ってはいませんでした。

2回表、1死2、3塁で再びチャンスを作ると、1番 井上(3年)のショートゴロの間に3塁ランナーが生還し、同点に追い付きます。


その後は両者、チャンスを作り続けるものの得点に結び付けることが出来ず、ゼロ行進が続きます。

しかし、1歩前へ出たのは能代松陽、終盤8回ウラに先頭の9番 小笠原(2年)がレフトへのツーベースヒット、1番 鈴木(3年)がセンターへのヒット、2番 後藤(3年)がインターフェア(打撃妨害)で無死満塁のビッグチャンスを作ります。

打席に入ったのは3番 奈良(3年)、レフトへしっかりと犠牲フライを決め1点を追加、能代松陽が均衡を破り勝ち越しに成功します。


結果として、奈良(3年)の犠牲フライが決勝点となった能代松陽、最終回は3者凡退に抑えてゲームセット、能代松陽が接戦を制しました。


初回から試合が動いたこともあり、両者共に先発投手を1イニングで降板させ、2番手がロングリリーフをする形となりました。

その後は0点で抑えていましたが、特徴的なのは明桜の残塁が14もあったことです。


明桜はこの試合、1回、2回、3回、4回、5回、6回、8回の計7イニングで得点圏にランナーを置き、チャンスを作っていました。

1回と2回は得点を挙げていましたが、その後は得点を挙げることが出来ませんでした。


それだけ、能代松陽の2番手 小森君(3年)が要所で抑えていた、ということですね。

今大会は背番号10を背負っていますが、昨秋はエースでした。

決勝の舞台でしっかりと結果を残しましたね、素晴らしいです。


続いて、大会の総括にまいりましょう!


大会の総括


さて、能代松陽の優勝で幕を下ろした春季秋田県大会、改めて全体を振り返ってみましょう。


※引用元:秋田県高校野球連盟 http://www.akita-koyaren.com/05/R07_haru/73tounamnt.pdf


明桜の著しい成長


昨秋は県4回戦(本戦の初戦)で本荘に敗れ、東北大会への出場が叶わなかった明桜。

しかし、今大会は初戦から準決勝までの4試合で1点も取られない、見事な防御率を残しました。

その立役者となったのがエースの泉君(3年)ではないでしょうか。


※引用元:バーチャル高校野球 https://vk.sportsbull.jp/koshien/articles/photo/AS20250518002931.html


初戦(2回戦・対秋田商)と準々決勝(対金足農)でそれぞれ完封、準決勝(対秋田南)で8回3分の1を投げて無失点と素晴らしい結果を残し、5年連続の春季県大会決勝進出に貢献しました。

昨年のチームの加藤君(横浜商科大)や松橋君(TDK)といった、甲子園での登板を経験した左右エースが抜け、投手力に空いた穴を見事に埋める活躍を見せました。

また、投手陣を支えたバックも非常に良かったと思います。


課題があるとしたら、攻撃面でしょうか。

3回戦(対大曲農)はコールド勝ちを収めたものの、私の所感としてまだパンチ力が足りないのではないかと思います。

6月の春季東北大会と7月の夏の大会に向けて、しっかりと強化しておきたいところです。


余談ですが、明桜は春季東北大会では2019年に準優勝、2023年にベスト4と、近年では春が強い傾向にあります。

2023年は、高校通算140ホーマーを放った佐々木 麟太郎(米スタンフォード大)擁する花巻東(岩手)に勝利したことが印象に残っています。


まさに春の明桜、そして2年ぶりの夏の明桜となれるのでしょうか?


明桜に敗れた秋田商と金足農、夏の逆襲に期待。

吉田(金足農・3年)、菅原(秋田商・3年)、高校最後の夏へ。


昨夏県王者の金足農と昨秋県王者の秋田商が、いずれも明桜に敗れ、夏への弾みに繋げることが出来ませんでした。

金足農は初戦(対5校連合)と2回戦(対秋田修英)で2試合連続コールド勝ちを収めましたが、3回戦(対秋田工)では僅か1点しか挙げることが出来ず、打線が急速に沈黙してしまいました。


秋田商も、昨秋の県大会では6試合でチーム打点52と、驚異的な数字を記録しました。

しかし、相手が明桜であったとはいえ、僅か2安打に終わり、こちらも打線が沈黙する形となりました。


以前の記事で注目選手としてピックアップした吉田 大輝と菅原 煌(きら)にとっては雲行きが怪しい展開、果たして夏はどうなるのでしょうか?


創部2年目の鹿角が2年連続で春県8強、秋田西、夏は台風の目となるか?


2024年より、小坂、十和田、花輪の3校が統合されて新たに開校したKAZUNOこと、鹿角高校。

ご存知ではない方のために正直に申し上げますと、野球に関しては上記の3校は無名校です。

とりわけ小坂は、もう随分前に野球部がなく、連合チームの一員からも外れていました。


しかし、新生鹿角となった昨年は、創部1年目にして春県ベスト8、今大会も初戦(2回戦・対湯沢翔北)でシード校狩りをしたかと思えば、3回戦(対能代)をコールドで破る大健闘。

皆様、覚えておいて下さい。

これが、KAZUNOです。😤


真面目な話、今後の活躍次第では選抜の21世紀枠に選ばれそうな気がするんですよね。

「少子化で学校が統合されて発足した、創部されて間も無い野球部、秋は〜〜の結果を残し選出」みたいな感じで。

今後の活躍に期待です。


そして、今大会大躍進を遂げたのが秋田西。

私の現役時代やその前後の世代でも公式戦でこれだけの成果を挙げたことはありませんでした。

エースで4番の安藤君(3年)を中心に、各選手たちがしっかり支え合って勝ち上がりましたね。


※引用元:X チョコパン様(@smalto19)


一見ワンマンチームのようにも見えますが、高校野球ってワンマンチームがめちゃくちゃ強い時ありますよね。

夏の甲子園準優勝時の金足農も吉田 輝星中心のワンマンチームでしたし、2022年の選抜準優勝時の近江(滋賀)も山田 陽翔中心のワンマンチームでした。

少し話が逸れましたが、夏は県ベスト4を超えて学校の歴史を塗り替えるのか、注目です。


昨秋県準V、今大会Vの能代松陽、夏の甲子園は目の前か?


上記の掲題の通り、今世代の能代松陽は例年以上の強さを見せています。

以前の記事でも書きましたが、初戦(対新屋)では僅か1得点を守り抜く試合となりました。

しかしその後は、調子を戻して2試合でコールド勝ちを収めるなど、大会中にしっかりと修正、改善が出来ました。


また、背番号11の佐藤(憂)君(2年)の活躍も光りました。

今大会は3試合に登板し、26回を投げて失点が準々決勝(対大館鳳鳴)の2点のみ、2試合で完封しています。

背番号11の2年生とはいえ、エース級の活躍でした。


※引用元:X チョコパン様(@smalto19)


昨秋は東北大会の初戦で、東北王者、そして選抜ベスト8の聖光学院(福島)に敗れました。

今大会は優勝という形で一皮剥けた能代松陽が、強豪ひしめく東北大会でどのような活躍を見せるのでしょうか?


以上、ここまで大会の総括でした。

さて、長くなりましたが本記事はここまでにしておきましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!